2011年7月22日金曜日

Risen

販売形式:海外パッケージ
ジャンル:RPG 箱庭
マルチプレイ:なし
備考:特記なし

<概要>
突如出現した謎の遺跡と怪物により混迷を極める火山島ファランガ。その沖である日一隻の船が沈んだ。偶然にも傷一つ負わずにファランガに漂着した主人公は、遺跡の謎を巡る闘争に巻き込まれていく…。PC向けアクションRPGの傑作Gothicシリーズの血脈を継いだ箱庭型アクションRPG作品。

<システム>
基本的にはオーソドックスな三人称視点ARPGであり、敵との戦闘やクエストの達成などで経験値を得て主人公を成長させ、遺跡の探索や謎の解明を行っていく。最初はただの一般人である主人公だが、プレイ初期にとった行動に応じて山族や僧兵といったクラスを与えられ、またその選択によりメインの物語もある程度変化するのが特徴。

<プレイ所感>
非常に完成度の高い箱庭型アクションRPGです。最初の主人公は本当に「普通の人」なので、ただの動物ですら脅威であり、まずは頼れるものを探すために命懸けで探検する必要があるあたりが非常にリアル(上の動画で戦っている巨大な蛾のような生き物は、あれでも最弱モンスターの1つです)。普通のARPG感覚で棒切れ片手にノームの群れに喧嘩をふっかけてボッコボコにやられるというのは、恐らくこのゲームを初めて遊ぶ人が最初に受ける洗礼。

本作は小さな火山島が舞台となっており、冒険の規模自体は同種のゲームと比較しても小さめの印象です。しかしながら、プレイヤーの選択が島の情勢を左右したり、クエストの内容が島内の社会や経済の流れを反映していたりなど、箱庭としての作り込みは最高クラスです。また、個々の敵が強いことや、一度倒した敵は復活しないこともあって、探索がただの探索というよりは「開拓」に近く、成長の末に強力な門番的な怪物を倒して新しい場所に入れた時の満足感が大きいです(ただし、中にいる敵も門番と同等以上の強さであることが多いので、ぬか喜びは禁物ですが)。


本作の長所と短所をまとめて書くと、
短所
・チュートリアルが乏しくややこしい
・操作が独特。特にカメラ操作の感度が高すぎるのは気になる
・キャラメイクがない
・字幕の文字がめちゃくちゃ小さい(しかも当然英語)

長所
・探索に緊張感と達成感があって楽しい
・世界がちゃんと生きている
・戦闘が本格的

なお、このタイプのゲームでは珍しく、持ち物の所持制限がないようです(少なくとも、私のプレイでは上限らしきものに当たらなかった)。つまり、手に入るものは何でも持っていけばいい、というスタンス。拾得物の中には明確に「売ったらいいお金になるよ」って説明が書かれてるのもあって、そういうのはとっとと売ってしまえばいいですが、わりとどーでもよさそうなものに後々特定の用途が発生したりもするので、金銭云々と書かれてないものは持っておいた方がいいです。

ということで、元々そういう傾向の強い海外RPGの中でも、特に「冒険してる」感や「成長してる」感が強い作品ですので、海外RPGらしい作品を遊んでみたい人にはかなりオススメの作品です。あと、どーでもいいけどRisenの読みは「ライズン」ではなく「リズン」ですのでお間違えなきよう。

2 件のコメント:

  1. けんしろう2011年7月25日 14:00

    おおお、先日オススメ頂いたRisenですね!改めてレビュー読ませて頂くと、本気でやりたくなってきました。
    同系列のゲームにTwo Worldsシリーズがあると思のですが(二作目のみプレイしました)、この両シリーズの長短所を総合的に比較して、先生がオススメされるのはやはりRisenでしょうか。
    TWにはない、Risenならではの魅力もありましたら、簡単で結構ですので教えていただけませんか。

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  2. この文章の元になった360SNSでの書き込みでは、「これはまさに『きれいなTwo Worlds』である」として紹介してるんですよ。TWはXbox向けの調整をほとんどされないまま製品化されてしまったような印象で、確かに面白いけど色々な部分(主としてグラフィック部分の粗)に目をつむらないといけない作品ですんで、どっちかと言うなら断然Risenをオススメします。
    Risenならではの特徴を挙げるとすれば、主人公の選択に付いてくる世界の変化がダイナミックなところと、アクション性の高さですかね。

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