2011年8月16日火曜日

Silent Hill: Homecoming

販売形式:海外パッケージ
ジャンル:F/TPS アクション アドベンチャー 箱庭 グロゲー
マルチプレイ:なし
備考:シリーズ作品(サイレントヒルシリーズ)


<概要>
長い入院生活を終えて帰郷した退役軍人のアレックスは、濃い霧と異様な静けさに包まれた故郷シェパーズ・グレンの有り様に驚愕する。出会う知人たちに尋ねても、皆心ここにあらずといった様子で、何が起こっているのかはっきりしない。放心状態の母から、弟と父が失踪していることを聞かされたアレックスは、彼らの捜索を開始するが、それはこの世界の裏側への扉を開くことも意味していた…。人気ホラーアドベンチャーシリーズの5作目にして、海外スタジオが開発を手掛けた作品。

<システム>
基本部分は従来作を踏襲した作りで、複数の小規模箱庭で構成された、実質的にステージクリア型のアクションアドベンチャーゲーム。従来作よりも戦闘のアクション性が上がっており、アクションゲームの苦手なプレーヤーには少々厳しくなった。当初は日本版の発売も予定されていたが、急遽発売中止となったため、日本版は存在していない(中止の原因は不明だが、表現の過激さにより審査との折り合いがつかなかったとする説がある)。

<プレイ所感>
※360SNSで書いたものに一部加筆修正を行ったものです。


えーと、私は1と2しかやってない人間なので、シリーズの続編としてちゃんと評価するのも、シリーズの概念にとらわれずに純粋に評価するのも難しいんですが、まぁそれなりにいると思われる中途半端なファンの視点からの記載と思って下さい。文中で「従来作」とか書いてたら、それは基本的に1と2のことです。

まずはゲーム部分。
謎解きと戦闘がこのゲームのキモですが、今回は従来作と比較して戦闘のアクション性がかなり上がっています。今作の鈍器は、攻撃力低い代わりに隙がないナイフ系、攻撃力もリーチも隙も大きい斧系、その中間にあたる鉄パイプ系という3系統が存在していて、ちゃんと使い分けないと結構死ねます。雑魚にはナイフで反撃の隙を与えず、大物(ボス含む)はこっちの攻撃で敵が怯まないので斧でヒットアンドアウェイ、どっちつかずなら鉄パイプという感じ。一度敵の攻撃をかわさないと全部防御してくるのやら、こっちの初回攻撃はほぼ確実に回避してくるのやら、遠距離攻撃じゃないと対処が難しいのやらもいるので、慣れないうちは大変です。

銃も同じく3種類あって、弾数が多い拳銃系、近距離での攻撃力が高いショットガン系、遠距離向きの(?)ライフル系があるんですが、何とこのライフル系は私のプレイでは1つも入手できませんでした。他の2種類の弱い方(各系統2種類あるっぽい)は強制イベントで入手できるのが、ライフルだけ違うようで。

ちなみに、武器は上記の通り結構豊富ですが、敵はかなりの数が登場してくる上に1体1体が結構強く、さらに倒してもあまり見返りはないので、可能であれば避けるなり逃げるなりするのが吉です。

謎解きも戦闘と同様にちょっと難度高めで、ちゃんと文章読んだり舞台をよく見て考えないと解けないものが多いです。中には数時間前に何気ない会話に出てきた具体的情報を使わないと解けないもの(これは解かなくても物語は進められる)や、随分前の会話で出てきた話を何となくでも覚えてないと解けないもの(これは解かないと進めない)もあったりするので、英語だからって読み飛ばしてると詰まる可能性も。まあ、最終手段として総当たりという手もありますし、最近はネット調べれば攻略情報があるんで、本当に詰まって進めなくなることはないでしょうが、物語も本作の重要な楽しみの1つなので、読み飛ばしプレイは推奨しません。

次に本シリーズで重要な「雰囲気」の再現性。
若干モデリングが荒かったり、敵へのフィニッシュムーブで動きがおかしかったりする場面はありますが、グラフィックは概ね綺麗ですし、デザイン的にはシリーズの流れをきちんと踏襲しているので、ちゃんと「サイレントヒルの1作品」としての存在感は出せてると思います。異世界への転換シーンや一部敵デザインのように、映画版を意識していると思われる部分もあり、従来作と映画版の中間くらいに位置しているような印象も。

物語は意外なくらい理路整然としていて、サイレントヒルらしくわけの分からん出来事が次々に起こるのに、ちゃんと「これこれこういう理由でこんな状況に」という間接的な理由は分かるようになっています。もちろん、超常現象の直接的理由はわからんままですが、「なんでこういう展開になるの?雰囲気いいから?でも○○は関係ないでしょ?謎展開で煙に巻こうとしてない?」みたいなモヤモヤが少ない(ないとは言わない)のは個人的に好印象。

最後に雑感を。
ここまで書いた通り、基本的にかなりよくできたゲームですが、ゲームの作りにおいて細かい粗が多少あったり、詰まり時の救済措置がないなど最近の海外ゲームにしては不親切だったり、万人向けではなさそうな印象です。ただ、雰囲気的な不気味さ(いわゆる「日本ホラー的怖さ」)に海外ホラーのグロを加え、さらにゲーム自体の難度による圧迫感が加わった作品という、わりといいところ取りのバランスではあると思うので、「いいホラーゲームはないか」と探している向きにはうってつけの作品ではないかと思います。個人的にはシリーズの中でも傑作とされる1&2よりも楽しめました。


余談
これをクリアした後に、某所の学会を抜け出して行ったゲーセンでガンシューティング版のサイレントヒルを見かけたので遊んでみましたが、いやはや何というか・・・。ホームカミングは海外開発だから銃の比重高めと思ったら、銃社会でも何でもない日本で撃ちまくりサイレントヒルが開発されてたという。つか、最近じゃ家庭用機の方がアーケード基板より描画性能高いのね

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